ヨーロッパ〜日本往復日記

2001年から2003年まで二年の世界放浪の旅へ、それからどんどん価値観が変化していく様子をブログに書いています。

まあどっちの国が良いって訳でもない

日本語を教えている生徒の中に税務署で働いているカップル(26歳同士)がいる。


結婚はしていないが、婚約はして将来を誓った仲だ。いつも仲良く勉強していて


二人一緒に教えているのだけれど、女性の方の進みが悪いので、

先週特別に個人レッスンをしてあげた。まあ無料で補習授業をしてあげたのだけど。


その授業後、私の個人事業申請と税金に対する相談に乗ってくれた。と言ってもまあ雑談のようなものなんだけど。


その中に、来年から、各種税制度がガラリと変わり、今までもフランスは専業主婦には厳しい世の中だったのが、


さらに拍車をかけて厳しくなるという。多分私が専業主婦だと思っているので、警告してくれたのかな。








まず、フランスに専業主婦という感覚はあまりないが、それでも旦那さんの収入が高かったり、

子供が多い家庭に専業主婦は存在する。



まあ今までも、専業主婦には年金というものは存在しない(働いている人にしか年金が払われない。全員が掛けられる日本の国民年金とは違う)が、旦那さんが亡くなった後は



その年金の一部が女性に支払われ、その遺族年金で女性一人でもいちを生活していけるというものだったのだが。。。。





来年から旦那さんが亡くなった専業主婦には遺族年金も廃止されるという。


彼女は怒り心頭で話してくれた。まず彼のお母さんが子供が多い為に専業主婦だったのだが、

今年50代後半から働き始めたということ。でも定年まで働く年数が少ないから年金がいくらになるのかわからない。





友人が今年子供を出産したのだけど、たった生後二ヶ月で、働きに出なければならず

ナニーに預け泣く泣く働いているということ。五ヶ月間の産休があるが、出産前に切迫早産の可能性があると、早めに産休に入った。それで

生後二ヶ月でその産休が終わってしまったのだ。


自分も税務署で働いてはいるものの、女性であるから、将来出産などをして育児をするから、働いても

普通には出世をのぞめないと言うこと、上司から男性同様の仕事を頼まれるも、女性が出世するにはその男性社員以上の仕事をしないといけない。


フランスは平等と口では言われるが内情は違うと、ものすごく真剣に話してくる。税務署で、お役所仕事なのに、ものすごく意外な内情だ。





それで、仕事の重圧のストレスから今年10キロ以上太ってしまったと言うことを得々と話してくれた。



私が、日本では専業主婦が働くかは女性の選択で、主婦でも国民年金があり、僅かだがもらえること、でもその金額が500ユーロほどで、

フランスの生活保護(最低限の生きていくベーシックインカムのような、仕事をしていない人が申請すれば誰でももらえる)とほぼ同金額。

主婦か働くかは本人の選択の場合もあるが、今はほとんどが経済的な理由である事も多く、9割以上の家事と仕事を両方しないといけない日本女性は

主婦志向が強い傾向にあるということ。遺族年金や主婦でも年金はあるので、その辺はフランス女性より守られているが、

離婚してしまった場合は女性の収入が低いためシングルマザーとして生活が大変で、
特に日本は片親制度であり、90%の親権が女性が持ち、家族で育てる為実家に帰る人も多いこと。



フランスの離婚数より日本の離婚の数は少なくて3割ほどで、

離婚したシングルマザーが実家に帰るケースが多いというと話していると、

制度は違えど、大変な事は変わりないとものすごくビックリしていた。




何か日本の女性は楽しているというイメージがあるのかな???




ええ〜たった3割しかいないの?という感じで、どうして子供がいるからって実家に帰るの???という感じ。

まあパクスなんかはすぐ別れられる制度だし、結婚するのにだってかなり慎重なのに離婚率が高いフランス。

若い頃から一人暮らしをする傾向にあるヨーロッパ人に実家に帰るという選択はほどんどない。




多分、女性のパートタイム制度などもフランスにはないので、

実家と親と一緒に住むというのは考えられないんだなあと思った。

例えば、フルタイムで1200ユーロほどの低賃金であっても、国の家賃補助制度があったり、学校がほぼ無料というのもあり、そして両親親権なので、

別れた場合でも、両親親権で、男女問わず責任があり、近くに住み子供は両方の家を行き来して経済的負担は両方の親が持つというもある。







まあ、こう育児や家庭のために働くより、外に出てどんどん働いて税金を収めてください。どうぞフランスの女性、家庭を蔑ろにしてシングルマザーになってもいいから働いて国の経済活動の一部になってくださいという感じかなあとも思う。


フランスでは税金を収めてもらう方が大切だから、子供は自分で育てなくても国で育てていくという感じなのかなあ?


ともうがった見方も出来る。


フランス革命前、フランス国民の税金は9割だったと読んだことがある。
それでもって3%の貴族が90%の富を独占していたというのも読んだことがある。


想像を絶する重税で、まあフランスは歴史的に重税の国なんだなあと思う。



まあ日本だって戦前までは女性だって農民として働くのは当たり前で、専業主婦とかは武家や上流社会の一部の女性のみだったんだよね。


そんな時代は年金なんてないしさ。


まあ取り敢えずマクロン率いる現在のフランス政府は、ただの富裕層じゃない極一部の超富裕層にとって有利な税制づくりをしているという。




超富裕層は、ありとあらゆる投資家だろうね。その投資の税率を下げて一律30%にする予定らしい。前は最大45%。
オランド政権の時は75%とか言われていたけど、実現しなかった。

多分その時の反動で、ハンサムな若いロスチャイルド社員が選ばれて、30%まで引き下げられるんだろうな。

今まで資産や収入が高くなればなるほど、割合も高くなる税金だったらしいけど、マクロン率いる現政府がそれを変えるらしい。

マクロンロスチャイルド銀行出身。まあ超富裕層と直結している事は確か。


そういう超富裕層優遇処置の裏には、主婦の遺族年金廃止という影がある。


https://www.paris-fp.com/tax_reformes_in_macrons_manifesto/




707302