ヨーロッパ〜日本往復日記

2001年から2003年まで二年の世界放浪の旅へ、それからどんどん価値観が変化していく様子をブログに書いています。

フランス女性の悩み具体例 1

前回女性について書きましたが、
毎年クリスマスになるとコルシカ島に足を運ぶのですが、いつも義理のお母さんの愚痴を長々と聞くことになります。


私のベルリン生活の時に出会ったドイツ人女性たち、

フランスで出会ったフランス人女性たち、

 

日本の女性たち、

社会や時代や国が変わって、女性の恋愛やパートナーに関する悩みも微妙に変わる。

もちろん人それぞれで変わるのですが、生活環境やコモンセンスが変わるとまた悩みも変わるのですが、

基本的に女性の悩みは近い人間に関する事。あまり国や世代が変わってもそんなに違いがないような気がしますよ。

 

 




自分も含め、私が出会った女性の悩みの多くは生活苦よりも愛を求めている事で悩みに深く入り込んでしまうのかもなあという風に感じ

(もちろん戦争や飢餓に直面している人などは又違うと思いますが。)


前回のコラムを書きました。




昨日のコラムを書くきっかけになった義理のお母さんの例。

日本人女性が悩む女性の自立は既に得ていますが、悩みが尽きず、現在はちょっと神経衰弱気味。。。。。

コルシカ島の義理のお母さんは、経済的に自立し、孫も三人いて、三人目の旦那さんとはもう25年の付き合いです。『パクス(市民契約)』を結んでいます。


経済的に自立という点では申し分なく、現在69歳の定年ですが、給料は現役時代から旦那よりもよく、
年金もほぼ倍額(最後得た仕事が準公務員だったため、年金が多い。旦那さんは電気技師のブルーワーカー)
15年前に2人で家も建てました。大きな庭付きの平屋の素敵な一軒家です。

近くに娘家族が住み、3人の孫がいます。

三人目の旦那さんとは、一緒に暮らして25年が過ぎ、生活は安定しているのですが、

同じ家に住んで、ただの同居しているルームメートのようになり

一緒に行動するのは食事と日常の買い物ぐらい、フランスのパートナーは一緒に出かけるのに、(別な弊害もあり)自分達は一緒に出かけることもなく、一緒に楽しむこともない。(日本の夫婦と違い、恋人のように一緒に何か楽しまないといけないと思っている)

それに相手がすぐキレるタイプで、もう愛を感じない。別れたいと思っているが、この歳で孤独になるのは嫌なので別れたくない。

という愚痴でした。


初めて、この義理の母の25年来のパートナーと別れたいと思っていると聞き、びっくりしたのでした。

 

とにかく、相手にキレられるのが嫌でそれが原因で別れたいと思っている。

が、出来ない。。。。






今まで自分はシングルマザー子供を育てるのに本当に苦労に苦労を重ねて、大変だった。

(フランスは両親親権なので、再婚はしても子供の実の父が父親で、義理の父が父親の役割は果たさない)

特に折り合いの悪かった実の父親が亡くなってから、精神的不安定になって、精神科にもかかり、現在のパートナーがちょっとの事で、怒鳴ったりすると、もう自分は愛を感じない。愛していないと思うから、別れたいと思う。

(現実は、第三者の目で見ると、義理の母が精神的に不安定で、すぐ感情的になったり、

取り乱す事の方が多く、それに呼応して、その旦那さんが声を荒げる)


そしてその旦那が自分の稼ぎよりも低くて、
生活が楽ではない。(苦しくもないが)フランスの年金のカラクリで、
旦那は50年も働いてきたのに、受け取る年金が最低賃金の人と同じになっている。

 

 

歯の治療(入れ歯)に5000ユーロ70万円弱ほどかかるという
その出費の費用を捻出するぐために、(保険に入っていてもこの金額)

これから自分で小さい商売を始める。

 

アジア系のお惣菜を地域の人に宅配し、
収入を得ようとしている。近所に配るメニューもアクセサリーデザイナーの娘に作ってもらって用意した。

その昔、2番目の旦那さんがレストラン経営をコルシカ島でしていて、自分の店があり働いていたこと。それから
私の彼(もちろん彼女の息子)がアニメの専門学校でお金が必要だった時、同じようにアジア系お惣菜を自分で作って地域の人々に宅配していたこともある。(フルタイムで働きつつのサイドビジネス)義理の母には若い時からベトナム系フランス人の友人が居て、その友人直伝のベトナム料理が作れ、美味しい。


現在の歯の治療で入れ歯にされてしまい苦しい、食べ物の味が昔のようにはわからないし、噛み砕けないし、その上高額な治療がかかるなどなど。。。。


そして精神的に不安定なためか、フランスの愚痴文化も加わりやたらめったら苦労話をする。

 

義理の母の抱える問題、まあここには書ききれないほど知っています。

一部はここに

彼の事5 - ヨーロッパ〜日本往復日記

彼の事3 - ヨーロッパ〜日本往復日記

 

 

でも69歳で、金銭的に問題があると、なんとか商売を始めようとするところは、


経済的に自立した頑張り屋さんですね。






生活やお金の問題は、何か解決策、自分でなんとかする努力や行動力を持っているのですが、


相手が人間となると、お手上げ。


そして、義理のお母さん自体精神的に不安定なので、

 

旦那さんと口論をしたくないのに簡単な問題で感情的になり、それが原因で口論になり悪循環。

 

別れたいと密かに心で思っているから、またより一層感情的になり悪循環。

 

で、本格的な言い合いになり心が苦しいと、元々働き者の義理のお母さんは家の掃除を一生懸命して、忘れる。家はピカピカ。



それで旦那さんは、その働き者の義理のお母さんの姿を見て、許す。



 

とても必死な感じなのですよ。本当に。

 

可哀想なくらいに。

 

 

 




う〜〜〜〜〜〜ん。


そして全く正反対のような私の母を思い出す。


私の母は経済的には全く自立していないし、部屋も散らかっていたけど。

父との関係も、長いことよくなかったけど、こんなに

身も心もボロボロという感じではないし、心がもっと自由な感じだったけどな。。。。。


でも父は私に、何処の国に行ってもちゃんと働きなさいと

口少ない私の父の言葉のはなむけがあった。この言葉に私の父の思いを伺い知る











義理のお母さんは、1番目の旦那さんをとても愛していたけど、
いろんな理由で別れを決意せざるを得なかった。まずそれが心に深〜く傷を残した。


それから、実の父親と折り合いが悪いうちに、亡くなってしまうということで、後悔の念が深くあり、もう亡くなってしまっているのでどうしょうもない。




現在の3番目の旦那が、前はもっと穏やかだったのに、自分の精神的不安定さを優しく包むどころか、怒鳴られてしまうので、


別れたいと



何か一人の殻に入ってしまっているように感じました。



そして三人目の旦那さんは、多分、あまり言い合いが多くても、

女の一生懸命さを頼りにしているので、別れる気は無いと思う。





ある日フェイスブックで回ってきた賢人の言葉に



今現在あるものをそのまま受け入れずに、それよりも良いものを得ようとすると苦しくなる。現在あるがままを受け入れる事。

という文が回ってきました。まあ仏教の教えのようなものですね。

そこに想像や捏造を入れずにあるがままを受け入れる。







漫画ですが、源氏物語を見ると、その昔、出家といって一切の色恋沙汰や家族の問題から抜けて仏門に入ったものでした。本当に仏の域、というか悟りの域に入らないといけないのかなあ?

昔の方が遥かに人間関係が厳しかったのだと想像する。


恋に苦しんでいた時、実はこの源氏物語、(あさきゆめみし)恋愛の参考にした事もあります。参考にしたお陰で泥沼にならなくて済んだ経験あり。(笑)






まあそこまではならなくても、


女性は、状況を受け入れなければいけないのか。。。。。それが女性としての修行なのだなああ。と、



でもヨーロッパの女性が経済的に自立していくには、強い心も必要だったのだろうね。

ヨーロッパ男性は元々肉食系が多いから。

 

がその強い心というのが、
競争社会的な強い心では無いって事だし、

相手と戦うような強い心って事じゃ無いよね。



義理のお母さんは、

 

ラテンならではの相手の行動を受け入れる広い心もあるし、相手をサポートするのにも一生懸命なんだけど、


ちょっと言い合いになると、彼女自身ヒートアップし過ぎて、身近な人と口論になる事が多いような気がする。




人と色々抗う事が多いと、年を取っても精神的に不安定になってしまうのかもなあと、思いました。