ヨーロッパ〜日本往復日記

2001年から2003年まで二年の世界放浪の旅へ、それからどんどん価値観が変化していく様子をブログに書いています。

他の国が良いかもという幻想

男女の関係、働き方、子供の育て方、収入、本当にメディアのこの国のこんなところが良いよという幻想を

読むとえーっとなる。

まあ、私が10代、20代の時はまんまとそんな記事に騙されて、

 

いざ実際ヨーロッパに来てみると、なるほど。。。。まあ隣の芝生はよく見えるっていうだけだったのねと、まあその辺の事はしょっちゅう書いているんだけど、なんか最近、女性の社会進出の記事によ〜くヨーロッパが紹介されていて、特にフランス。何だか働く女性の理想郷のような???


まず、男女平等なはずのドイツだってね。。。。。。。

 

ドイツ男性は隠れマッチョ。ドイツにはマハトシュピールという言葉が常日頃言われていて、
”権力争い”っていう事なんだけどね。

日本は男女違うっていう大前提の元だから、こういう場面は男優先、こういう場面が女性優先と分けられているが、

男女共、会社でも家庭でも同じ土俵に乗るので、そこで男女間の権力争いが生じる。なので女性が家庭の中や男女間の関係でも下に成らざるを得ない事態が生じる。。。


なので、私は、ドイツ人を隠れマッチョと呼ぶ。例えばイスラム系なんかは超男性有利、上位って思われているけど、家庭の中は女性が物凄く強かったりする。(私が知っているのはモロッコ)まあイスラム系の国は女性の家庭内限定だけどね。



まあそれで、フランスに来て、ああ〜フランスはラテン系なので女性が強いんだなあ
ドイツと比べて〜っと思っていたら。。。。。(マンマミーア ああマリア様のイタリアも母は強しって感じだよね。)


最近は、女性が強いのは社畜のように働く努力のたまものかも???と思うようになった。

社畜というのは失礼なので、あまり言いたく無いのだが、


日本男性が「会社の蓄」の社畜と言われているが、フランス女性の場合は、「社会の社畜だ。。。」



まず、女性が男性と同じように働く。出世するには周りの男性以上に働かなくてはいけない。。。。

まず、体力で劣る女性が男性と同じまたはそれ以上に働いている姿を想像してほしい。

女性には生理がくるし(そんなことは理由にならない)子供も生む、

全くの互角に働いたとしても、常に女性の給料は2割減となる。それはどんな上級官僚でも2割減なんだよ。


そして、将来の出世に響かないように、現在の自分のポストを守るために

 

子供を産んだとしても生後3ヶ月で会社に復帰する。

生後3ヶ月ってね。。。。。まだ産まれたばかりの赤ちゃんを置いて、フルタイムで働く辛さ。。。。



それでもって、男女平等の為、家庭内の経費も半々だ。

もちろん子供を育てる負担や家庭なの仕事は女性の方が多い。男性と半々だと言ってもね。。


 

ある酷い一例)



スペイン女性の友人がフランス人男性の子供を産んだ。(パクス済み=パクスとは社会契約、準結婚みたいなもの)

まず彼女はスペイン政府から4ヶ月の産休を得て、4ヶ月分の社会保障を受ける。


実はこのスペイン女性はフランス人旦那の為に一度フランスに移住、5年ほど住み就職したのだが、あまりの待遇の悪さとパリの街に嫌気がさしていた。(身体障害者用の学校でフルタイムで働き、月の手取りの給料は1100ユーロだったそうだ、パリの物価を考えると手取り12万円と言ったところか)それでサイドワークでヨガの先生もして、ヨガの本も執筆していた。

そしてスペインに帰国する。そして兄の事業の手伝いをしていた。ヨガの先生も続ける。

 

遠距離恋愛を続けるも、ついに子供が誕生。彼女は40歳の大台へ。


さて、40歳で子供が授かり、本当はスペインに居たいんだけども、フランス再移住を決心した。。。。子供の為に。



ここまではよく分かる。子供のために家族一緒に住むのは大切だね。

が、このスペインの政府からの社会保障4ヶ月が終わるまでは生活費は旦那と折半して生活していた。

その後、旦那にもう少し自分の手で育てたいので、

彼女の分のパリでの生活費を出してもらうように話し合ったら、


答えは NO!  お〜〜〜NOOOOOO


元々ヨガの先生で、アジア系の文化に精通している彼女はヨーロッパの社会が最近上手くいっていないのは母親が自分で子供を育てていないせいだと思っている。

(私も同感だ)



子供が生後4ヶ月後も自分の母親からの経済援助でフランスに居続けた。。。。。

おばあちゃんが孫の為に娘のパリでの生活費を仕送りしたんだね。旦那がいるのに。。。


3ヶ月経過、長い話し合いの末、果てまたプロのカウンセラーにも通い、旦那が3ヶ月だけ自分の奥さんの経済的な負担を受けると了承する。。。。これは彼には不平等というものらしい。


それで、スペイン女性はなんとか1歳まで自分の手で育てたい。自分の貯金を切り崩し一歳まで家族一緒にパリで暮らしたが、とうとう仕事をしなければいけないので、彼女一人で、子供を連れてスペインに帰ってしまった。

これから家族てんでんばらばらでの生活でお互いにバルセロナーパリ間を行ったり来たりするそうだ。


まず、彼女の言い分*

パリに5年住み、もうパリの生活は分かったと、その旦那は仕事が忙しく、帰ってきても自分趣味が沢山あって、ジッと待っている事が多かった。

バルセロナの近くの海沿いの街に3階建の彼女の家があり、仕事も兄の事業を手伝い実は彼女はその中で重役のような仕事をしていて充実して、給料も良い。それを又再開する。




旦那の言い分*

自分の奥さんはバロセロナに家があるのを口実に一緒に住む
パリの家の購入資金をまるで出さない。フランスで結婚して(パクス)一緒に住むのなら

一緒に住むアパートを共同購入するのは当たり前のこと。だけどそれを自分一人で払い、なおかつ彼女の生活費まで出すなんて虫が良すぎる。パリで働いて折半してほしい。




まず、彼女の旦那は以前は会社の若社長であった。が、忙し過ぎて、フリーランスではたらく道を選びその為に会社をたたみ、現在一人で働いている。彼は売れっ子でね、大型建築の照明などをデザインしている。なので、現場に行かずに一人でパソコンで働く事も多いので、たまにはバルセロナに行って彼女の家で仕事をするらしい。


まだ35歳。自分一人で家族の経済的面倒を見て、最近アパートを購入するのも、返済が重くのしかかる。




多分このフランス人の男性が日本の男性だったら、多分その奥さんの生活費の面倒を見て、一緒に生活することを選ぶだろうね。
多分そのスペインの女性はヨガの先生としてパリで働いて家計を助けることになるんだろうな。

でも、それはフランス人男性からしたら、負担が大き過ぎて、男女平等の元に育った彼には出来ない事なんだ。


そして彼女は自分の意志の強い女性で、労働と見合わない給料と住環境の悪いパリで、社畜の様な生活は出来ないと、自分の意志を貫きとうしたんだね。


私は彼女に、小学校に上がるまでの6歳までは何とか大丈夫頑張って!でも

子供が小学校に上がる時には、バルセロナかパリか選択した方がいい。

と告げました。


多分彼女は、私が思うに子供が小学校へ上がってもバロセロナに住み続けるのではと思う。
が、その兄の事業が傾いたら、スペインの失業率もかなり高いので、
パリに来る可能性もあるかなあと思う。なかなか大変な例ですな。

 

 




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