ヨーロッパ〜日本往復日記

2001年から2003年まで二年の世界放浪の旅へ、それからどんどん価値観が変化していく様子をブログに書いています。

パリで同時多発テロ

この事件で亡くなった人々のご冥福をお祈り申し上げます。



世界を震撼させた事件から一夜明け、今日はまだ街中にピリピリとした空気が漂っています。

今日は週末ながら人出は少なく、軍人が街をパトロールしています。




ニュースを見ていると、自爆犯のことを しきりにKAMIKAZE と言ってる。
それでもって、カミカズと発音している。。。フランス語は最後のeは発音しないルールがあるから、発音がカミカズとなっちゃう。

こんな日本語の使われ方って、ナンテコッタ。。。。





そしてニュースでは、亡くなった犯人たちの身元が紹介されている。
ベルギー国籍とフランス国籍を所有する犯人、そして自爆犯の中にはエジプトとシリアのパスポートを持っていた人もいたそうです。


実はその中に、指紋鑑定から2010年からずっと
要注意人物としてマークされていた人がいたとのこと。。。。
フランス警察または政府はそんな要注意人物を阻止するために動いていなかった。寛容的で、のんびり屋さんのフランス人気質をこんな
ところで出さなくてもね。。。。



以前のシャーリーウブドの事件でも、長い間マークされていた人物が犯人だったし。

何やってんだかって感じだよね。







この事件は
私が去年まで住んでいたアパートにほど近い
東の中心地バスティーユにほど近い地区で起こりました。週末になると若者であふれ、たくさんのレストラン、バー、ショップがひしめき合うところです。


パリは西と東で別れ、
西は裕福な人が多く、東は庶民的な場所と言われています。
なぜ、東の飾り気のないパリの若者たちを狙って行われたのか。
前回のシャーリーウブド新聞社襲撃付近でもあり、ユダヤ系スパーマーケット襲撃現場からもそこまで遠くないところですが、
今回のターゲットはユダヤ人ではなく、フランスそのもの。

何でシャンゼリゼ通りや ルーブルやオペラじゃなく、こんな庶民的なところを狙ったんでしょうかね。


ここはパリを体現する、多くの宗教、人種がおり混ざる地域。
そしてフランスを象徴する革命のシンボル、バスティーユ


精神的にダメージを与えるための場所として選ばれたんでしょうね。



そしてもう一つここは地理的に逃走に有利だったから。8人の犯人が亡くなりましたが、逃走中の犯人も現在います。







一番被害が多かったバタクラン劇場を出て、ボルテール大通りへ出れば、Nationへも直線で数分だし、Nationから、ヴァンセンヌ市までも3分ほどの直線コースです。


パリの東の中心部でありながら、パリ郊外へと続く道が、ほぼ直線に走り、
現場から車で10分弱あればパリ市内を脱出できるくらい、道幅も広く、車がスムーズに流れています。



ここは移民も多いし、
犯行を決行する前に犯人が何度も足を運び念密に計算したところで、誰も気に留める人は居ないでしょうね。


計画を実行し逃げ道を考えた場合も、車でできるだけ早くパリを脱出でき、そして高速に乗れば最短時間で逃走できるところを選んだのかもしれません。












自爆犯の目撃証人者の話では、フランス大統領オーランドのシリア戦争介入を非難する声明を残し自爆したらしいです。なのでオーランドが観戦していたサッカーの試合でも自爆テロがあります。






フランスはヨーロッパ一の軍事国家。米国が仕掛ける中東戦争にも度々介入しています。

7月14日の独立記念日にも、軍事パレードが行われ、軍事国家をアピール。
家が近かったこともあり、散歩していると、Nation広場で行われていた戦車の展示会を見て本当にびっくりしました。子供達が戦車の中とか入れるんです。



とにかく、フランスはヨーロッパ一の軍事大国。そしてアメリカの仕掛ける中東石油戦争に介入しすぎた気がします。


これ以上同じような事件が起きませんように。



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