ヨーロッパ〜日本往復日記

2001年から2003年まで二年の世界放浪の旅へ、それからどんどん価値観が変化していく様子をブログに書いています。


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彼の夏のバケーション、8月中は忙しくて、長期で取れない為 一週間だけとって、

カヤック&キャンピングに行きました〜、この話は又後で。

その後9月にまた2〜3週間のバケーションにコルシカ島(彼の実家)へ行きます。





去年の夏は彼のプロジェクト(新しいアニメ番組)がなかなか始まらなかったのと、始まっても一ヶ月で打ち切り。なので合計4ヶ月ほどのなが〜い夏休み&冬休みを取らざるを得ない状況でした。


待っている間は気が気じゃなかったよ〜〜、やっぱり仕事をちゃんとしているのと、していないのではね。。。。




アニメ会社と言えども、アーティストの仕事は得てして不安定。その分、政府がしっかりサポートしてくれる。
働かない間の給料は会社持ちじゃなくて、国が給料の8割保証支払ってくれる。これはアーティストとして認定された特権。




アーティストとして認定されるには、一年間に決められた時間数以上、その分野で働かないといけない。

私の彼の場合、一年に5ヶ月以上働けば、アニメ分野のアーティストとして働いたという認定になる。
でも2年間それ以下だったら、認定を剥奪される。。。






ミュージシャンや俳優業はなかなか大変らしい。たとえば、劇やコンサートでその働いた時間をカウントするので、なかなか大変。だって劇やコンサートって1時間とか2時間程度でしょ。

週に一度コンサートしても、週に働いた時間が4時間。
追加する点は、それもその認定時間チケット発行してくれる場所でのコンサート開催が必要。

それで、各分野で決められた認定時間数を超えないといけない。





認定時間チケットが出来る場所って言うのは、認定チケットを発行する分、会場を仕切る人が(バーなりライブ会場だったり)
国にちゃんと税金を払わないといけないから、
もぐりのコンサート、というかアンダーグランドコンサートでは認定されないんだね。




だから、音楽だけで食っている訳ではない半プロのミュージシャン(国からの保証で食べている)でも、
最低限の公での場所でのコンサート開催が必須。




なるほど〜〜


だからか〜〜〜、ベルリンとパリの違いは。
ちょっと前のベルリンは、アンダーグランド的なクラブやコンサートがたくさんあった。
アンダーグランドというのは、国に税金を払っていないパーティー。っていうのが、ぶっちゃけなんだ。



もちろん、ベルリンのアーティストだって、アートだけで食べて行くのは大変で、国からの保証で食べている人が多い。
でもフランスと違って、そんな認定時間なんていうものは無い、国からの支給金額は安いが、最低600ユーロほど保証されている、それも何年でも、10年でも、20年でもね。。。。


その国からの保証と、ライブをやって、もらうお金が200ユーロぐらいあったら、月800ユーロでベルリンではなんとか食べて行ける。

当時は物価も安かったし、
だから、たっくさん、いろんなレベルのいろんな種類のアーティストがいたんだな。
(自称アーティストも多い)



ベルリンでDJしてもらう一晩の最低ラインのお金は50ユーロほど(2005年前後の話ね)だって聞いたことがある。
それは、アンダーグランドなパーティーでもお金はもらえる。


まあ、何もしてない無職のアーティスト(まあタダの無職で何もしていない人とも言えるが、アーティストらしい)も居る、そういう人は月600ユーロで何年も生活している。
生活は苦しい。でも自由人(?)として生活している。



まあ、こういう人たちは、いくら自由人と歌ってはいても、実際の心の中は凄く大変な思いをしている。のを私は知っている。。。










職業ミュージシャンがフランスには結構多い、それはライブでそんなに稼げなくても、この認定時間数、ライブをこなせば、
国からの保証1200ユーロ~(物価の高いパリは? これは南フランスのケース。。)が国から支給される。


でも認定される場所でやんないといけないんだからね〜、結局は大衆受けのするモノが多くなる感があるよ。


それが、パリとベルリンのアーティストの違いなんだな〜〜。



日本とは全く違うよね。


私の友人の旦那さんが、ノイズミュージシャンでこのミュージシャンとしての国からの認定があると言っていた。
ノイズミュージシャンが一定のライブ数それもちゃんとしたハコ(ちゃんと税金払っているライブ会場の事)で、こなすのって結構大変だよね。
だって、ノイズ自体の需要が少ないからさ。


でも彼は、この国の保証があるから、音楽一本で生活している。音楽しか作っていない。結構羨ましいよね。

それで、実は家族一家を支えている〜〜〜〜(子供も居る)



日本じゃ、ノイズミュージシャンが、音楽だけで一家を支えるなんて無理、無理だよ〜〜〜。実は凄い!








話は、どんどんそれたが、


それで、私の彼は新しいプロジェクトに加わり、ようやく2月から働き始め、

それで、今年は夏休みは無いだろうと思っていたけど、その辺は臨機応変な会社&社会保証システム

忙しいけど、1週間は休みが取れて、その一週間分の給料は、別に会社の有給休暇とかじゃ無くて(契約社員フリーランサーのような扱い)

一週間分、国が彼の休みの分の給料を払ってくれるって言う事。。。。


それで、9月の遅い本夏休み2〜3週間の間も国の保証で給料が頂ける。


だから、実は会社としては、日本のバイトの様に、完全時給制なんだけど、(でもプロデューサーを始め皆同じ条件)
その分、国が保証してくれて、休みが安心して取れるのです。




だから、フランスのアニメーター達は、ちゃんとした給料で、人並みに生活が出来る。(日本のアニメーターの給料は年収100万円程度)



フランスのアーティスト保証制度、万歳!


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