チェルノブイリの事故の後、原発によらない電力供給を目指して
市民の手で作られた
「シェーナウ電力会社(EWS)」の代表ウルズラ・スラーデックさんより、福島事故から3年目を迎える日本人へのメッセージ
ドイツはヨーロッパ内のたくさんの戦争を経験し、二回の世界大戦の散々足る敗戦と、60年代の市民革命、それから89年、90年という激動の東西統一を経験し
今は、本当の民主主義の道を進んでいる。
それは、見せかけではない民主主義、それは人々が民主主義は自ら行動して得るものだと、与えられるものではないと心底知っている。
フランスに来てからというもの、私がベルリンでの生活を経験した事も有るけど、この見せかけの民主主義というものを感じる。
フランスの階級社会、エリートシステム、それから民族問題。
特に原発事業に関して、日本とフランスは同じ様な立場でね、プロパガンダがまかり通っていて、
「原発はフランスでは安全で、未来あるエネルギーで、強いフランスの国家に欠かせないものという洗脳教育」を小学校からしている。学校の遠足で、原発未来館へ行き、原発の輝かしい(ウソ)のエネルギーについて勉強する。というシステム。
なので、フランスには原発が必要ってほとんどの人が思っている。
まあその裏で、たくさんの原発周辺の病気や癌の発生などはひた隠しにされているんだ。汚染水垂れ流しもそうだし、ロシアの荒野に
野ざらしでフランスの核廃棄物が捨てられている。アルジェリアでしていた核実験とかね。
そういうもの全て目を背けて、外国に押しつけ、原因の解らない病気が国民の間にたくさんある事に、蓋をして
今のフランスの政府は原子力政策を押し進めている。
こういう特にフランス、アメリカ式の多大なる犠牲を払って利益を得るシステムというのは、実は全く自分の国の国民に利益が分配
される事はほとんどなく、特権階級の人々が利益を得るだけ。
ただその特権階級の利益を守る為に、それが正しい事だという教育を国民全体に浸透させて、
それは、自分の国に大切な事だと思わせる。
多くの人が夢にまで思うパリ。来てみると全く違うと数日で解ると思うのですが、大部分の人々の生活は貧しいですよ。
実際にフランス人も貧しいです。
今年、福島3周年の3月11日はわざわざパリへ日本の御用学者が10名ほど来て、パリの大学に来て、講演を行う。もちろん、フランス政府と日本政府のバックアップに依ってね。
なので、聞くまでもなくどんな内容が話されるのかは想像に易しい。大学で勉強している学生達を原発安全神話側に刷り込もうとしているんだろうね。
事故から3年未満で既に子供の甲状腺の手術確定者が75名にも増えたにも関わらず、(この出現率のスピードはチェルノブイリより早い)
事故との関連性を否定している自民党。
日本の政府は福島に対してほどんど何もしていない。
そういう政府というものを国民全体で監視して、行動を起こして、選挙もちゃんと行って、国民の権利を自分の手の中に引き込まないと行けないのだけどね。
シェーナウ電力会社のいきさつを描いた映画
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