昔の日記を読み返して、旅の記憶が蘇る。
まだ書き終わっていなかった旅日記があったので、思い出しながら書いてみますねー。
モロッコへの旅は今考えても感慨深いものでした。
まず、当時の私はかなり旅に慣れていて、ただのツーリストのようにお金払ってなんでもテイク、テイク、テイクする旅はしたく無い。
ギブアントテイクのギブを現地の人に旅の中でしたかったという。
あの時の私は、今の彼と自主避難先の沖縄で出会って、う〜〜〜〜んフランスか〜どうしようか〜〜〜今は日本が良いんだけど、と思っていた所。
まあとりあえず相手の生活をちゃんと見てみないとね〜〜。結婚する前は両目を見開いて相手を見て、結婚してからは片目をつぶって相手を見る。なんかそんな文を何処かで読んで、そうだよねって。
彼の為にフランスに行くというよりも、本当にこの人で良いのか相手を見極める為にフランスに行ったんですね。
だから、まだ心に迷いがある。
それでパリでの滞在90日のシェンゲンが過ぎ、とりあえずモロッコへ出国して
またパリへ戻ろうと。。。。今ではよく言われるビザランという感じでしょうか。
本当はたったの一週間の予定だったんですよ。震災以来ストレスが溜まっていたのか、自然の中での生活や子供達や動物たちと触れ合う日常に出会って
物凄く解放されてね、まあ沖縄の島々の美しい光輝く海にかなり癒されていたのですが。
それにモロッコの山の生活って私が体験したことのない昔ながらの生活を間近で見て、物凄く感動したのです。
その時に身を任せて進んでいくフローな生活というのは、日常も旅もそうなんですが、その時必要なものが目の前に現れてくれる。そういう気がします。
多分、沖縄でこの今の彼に出会ったのも、その時私が必要な人が目の前に現れてしまったのだったかもしれないし。
こういう旅になったのも、私に必要なものが現れたという感じです。
そんなこんなで、続きを書きますね〜。
何が必要なのかとこの言葉でのコミュニケーションが出来ない子供達を観察して、してあげているうちに、
特に仲良くなった子供のお家から招待を受けたのです。この家族はほとんどツーリストとは接点のないお宅。
家族全体で羊飼い、そしてお父さんは土建屋さんで働いています。
最初は躊躇していたのですが、思い切って泊まってみることに。
居間だけにお邪魔しているときはそんなに分からなかったのですが、奥の寝室の隣はなんと山羊小屋!ついでに窓が付いていて、山羊小屋の様子が寝室から見えるんです。と言うことは、山羊小屋の空気が寝室にも漂ってきている。30匹いるって書いてありますね、山羊小屋の中でフンももちろんしている!
ものすご〜く臭い。。。
この臭さの中で、寝るってね。本当〜〜に大変だった。最初の3日間はなかなか臭くて寝れ無いし、夜中に臭さで目が覚めてしまう。
でもとうとうたった三日目めっちゃ眠いし、臭さにも慣れぐっすり眠れるように。
子供達と母親と同じ部屋でみんなで雑魚寝です。お父さんは一人だけ隣の居間で寝ています。
居間には木の棒でロックしただけのちゃんとした鍵の無い玄関もあって、お父さんが居間で寝てると言うのは何か守ってくれている感じでとても安心感がある。
こう言う山の中って夜怖いんです。街灯はないし、家も点々と建っているだけだし、外で何か動物が歩いている音とかもする。
お父さんは力仕事をするので一人でぐっすり眠ることもできるし、多分たまにお母さんと夜の営みも子供達と離れているので確保できるし、
山羊小屋の様子もわかるので、山羊泥棒とかそういうのが来ても直ぐに分かるし、
なかなか合理的だなあと思いました。
つづく。。。