ヨーロッパ〜日本往復日記

2001年から2003年まで二年の世界放浪の旅へ、それからどんどん価値観が変化していく様子をブログに書いています。

フランスのイメージ戦略

なんとなく、こんなコラムを見つけ、読んでみた。

ネットの情報だけで外国で仕事するのは良さそうだな〜とか思わないでほしい。

http://www.huffingtonpost.jp/2013/05/21/story_n_3311122.html?utm_hp_ref=ima-nippondehatarakutoyuukoto

今回はマイナスな点ばかり上げるので、ゲンナリする内容かも。

お金の話。




日本も働くのは大変だが、

ヨーロッパはヨーロッパで仕事を得るのすら大変。
EU失業率 12%
フランス失業率10.8%
フランス若年層失業率(25歳以下)26.7% (2013年4月現在)


そしてようやく仕事を見つけても、皆が思うより給料は安い。

各国の給料平均というのをネットで今調べたら、平均より下の層を完全に無視した数字。



フランスの実際の平均年収は19、270ユーロ(2009年の数字 約260万円 1ユーロ130円計算、物価高のパリでの感覚だと、110円計算でちょうど良いくらい)

平均ってね。。みんな勘違いしているけど、その中には超富裕層という人も含まれている。なのでマジョリティー大多数の中間点はもっと下になるんだよ。。


ドイツの平均月収は手取りで1200ユーロ程度(約15万円。彼の叔父がドイツの大学の元教授でそう言っていた)

引用)ドイツ経済研究所(DIW)が発表した調査結果によると、ドイツの平均年収1万6000ユーロの70%未満の年収で生活する貧困層人口は現在、全国民の25%以上に達したという。2000年の貧困層は、労働人口の18.9%にすぎなかった。
(2008年)
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2363877/2731401







この経済的上位のフランス、ドイツですらこうなんだから、他の国々はもっと大変だ。

これで、家族全員食べさせられるのか、嫌、出来ない。だから女性も男性と同じように働く。もちろん男性より給料は安い。
フランスでは女性は男性の給料より20%〜30%安 日本は女性が上司になるのは大変だけど、同じ役職で同じ仕事で同じ仕事量なら男女同じ給料。

が、フランスは必ず、2〜3割安。




変なたとえだが「私が思うに」男女が「幸運」にも揃った【一家庭】で考えると、仕事量、給料は日本もフランスも同じ。



日本人男性はフランス人男性より、仕事量も給料も上。
フランス人女性は日本人女性より、仕事量も給料も上。



日本人男性とフランス人男性を比べると、フランス人男性の方が、給料は安いが、自由な時間もあり人生楽しんでいる印象を受けるが、いつも仕事や社会の不満や愚痴ばかり。パリには鬱の人が多い。ベルリンも同じだった。



直接本人を知る限り、日本で働く日本人男性の方がヨーロッパ人に比べ、割り切って仕事をしている感がある。が、内に秘めるストレスは相当なもの。

直接本人から話で聞く限りでは、こんなに雇用状況の違う日本男性もフランス男性も同じようにストレスと戦いながら仕事をしている。


日本は厳しい雇用体系。
フランスは移民問題を含む日本の比では無い格差問題。職を失う不安感。実際に仕事が無いまま何年も過ごす人多数。






フランス人女性は、かなり仕事のストレスを受けている様子が話からも伝わってくる。かなり角が立っている。
鬱になって仕事以外家からなかなか出られない人も知っている。
旦那が無職で失業保険をもらっても生活出来ないため、週6で働く女性も知っている。




元同級生や日本語教師の同僚など私の知っている中では、パートナーが居る場合、日本で過ごしている日本女性の方が安定的に過ごしているように感じる。






これが離婚家庭になってしまうと、またまた話は複雑で、一概には言えない。

もちろん、一人一人状況は違う。






もうすこし、私が知る中で具体的な話。

お金の話

フランス 実際の給料、銀行関連のシステムエンジニア。チームリーダー。40歳。 手取り3000ユーロを切り、ボーナスはナシ 本人談。ハッキリ数字は言わなかったが、私の彼のお友達。

フランス 携帯ソフト開発のエンジニア 月の給料は4000ユーロ。本人談。ボーナス無し。32歳。同程度のプログラマーの中では良い方らしい。


システムエンジニアって日本でも給料ピンキリだからね。一人目のチームリーダー。この値段は日本に比べてずっと安いと思う。




フランス 身体障害者の子供達の専用の学校でフルタイムで働いていたスペイン人の女性 パリ
月の手取りは 1100ユーロ。ほぼ違法な給料だと愚痴を言っていた。

フランス 有名なコスメ会社セフォラで空港でフルタイムで働くスペイン人女性 月の手取りは1400ユーロ。
(1400ユーロというのは、物価と照らし合わせると15万円ぐらいの価値)空港で働くという事は、早朝出勤や夜間勤務などもある
それでこの値段は。。。




例えば、ネットで書かれているヨーロッパ各国の給料の額が良くても、そこから引かれる税金が圧倒的に高い。

手取りの額から更に、そこからフランスでは年に2回の税金と、住民税が取られる!!


独身なら尚更高い。


具体的な話として、月の額面給料が4000ユーロのだったとしても、諸々の税金で、手取りは3000ユーロほどになり、(ボーナスなし)

そこから未婚で、結婚やパクスを組んでいないと、更に年に一回3000ユーロ〜3200(二回に分けて払うこともできる)の税金を再び払い、年に一回の住民税が900ユーロ(自治体や住んでいる物件による)

そうすると、月にもらう以上の税金分を余分にとっておかなければいけない。これが実はめっちゃ痛い。

この税金システム全くわからない。


で、これが結婚していたり、パクスを組んだり、子供が出来たりすると、この余分な税金がぐっと減る。
住民ん税の金額は変わらない。




結婚しろと、政府が後押ししているんだねー。








フランス、ドイツの良くある例1、女性、男性ともに共稼ぎ
赤ちゃんの頃からベビーシッター又は保育園で育つのは当たり前。(フランスでは4ヶ月の産休で女性は仕事復帰する場合が多い。それ以降は国から支給される金額が極端に減るらしい。たったの400ユーロの支給、物価の高いパリでこれは無いなあ〜。)

フランス、ドイツのよくある例2、離婚家庭が多く、両親権のため両親の間を数日づつ往復しながら育つ。精神的に不安定になるらしい。


フランス、ドイツのよくある例3、学費がほぼ無料なので、本人の努力次第で道は開けるが、やっぱり富裕層の方が学校以外での教育レベルが高く、(子供の頃から海外に留学は当たり前)やっぱり金持ちの子が有利になるのは日本と同じ。



実際のフランスの例4、女性が50歳、会社員、男性55歳無職。恋人同士。
男性は以前高度な仕事に就いていたが、現在は2年以上職がない。2年以上職が無いという事は、失業保険ももう払われていない状態で、
生活保護のような金額だと予想される。(500ユーロほど)女性は資産家の娘プラス大企業に勤める高給取りで、億ションのマンションを所有し、
男性が主夫で、能力があるので、自宅で彼女の仕事のサポートをしている。





フランス、ドイツの例5、驚きなのだが、ヨーロッパでは18歳になるとほとんどの人が家を出、独立心を育てるというのがまかり通ってはいるが、
実は、30代を過ぎても、結婚しても、親とは住まいは別で、実は親からの援助を受けている生活している人が多い事を知る。
例えば、親所有のアパートに住んでいる人多数。私の知る限り30代で10家族orカップルぐらい居る。


女性が精神科カウンセラー、男性は語学教師として、週6日勤務手取り約2000ユーロほどの収入がある。
女性は子供が出来きた後、週4回仕事をしている。推定2000ユーロほど。
現在は親所有のパリ市内のアパートに親子3人で住む。周りにいるカップルの中で一番愛し合っているカップルの様に見える。

それは、やはり経済的なバランス、男性も進んで子育てをし、イクメンでもある。子供がまだ1歳半なので、
男性が友人に会う機会は1ヶ月に1度。もちろん子育ては女性中心だが、男性もサポートをし、二人で同じ様に子育てしている。






大体、日本でも同じだけど、今の団塊の世代の親は経済成長のど真ん中で働いていた為、裕福な場合も多い。そういう人は余計にアパートを所有していて、人に貸していたりする場合がある。そこに経済的に困窮になった自分の子供、家族を住まわせる。

日本では結婚していない人が親と同居率が高いと、言われているが、違う形で、ヨーロッパもおなじなのである。




一つ一つ例を挙げて行ったら、そりゃあ裕福な人の例と、そうでないひとで、まったく異なるので全体像にはならない。


が、日本で良く例に出される外国の例というのは、かなり富裕層に絞られたものである。








そして日本の場合、社会的弱者になると、みんな目を向ないので、その実情が全く社会的に把握されていない。






仕事という点では、日本人の価値観、人生の中で仕事が大切、働かざるもの食うべからずというのが
まかり通っていて、厳しい雇用状況のなかでも、みんななんとか頑張っている感がある。今は未来が見えないので、
閉塞感が漂っているが、それはヨーロッパも同じ。


そのうえ、ヨーロッパ人は仕事はさっさと終わらして余暇を楽しみたい気持ちが多いので、仕事をしている事自体に大変な
ストレスと受けている様子。


特に、自分の感情を隠さないという点で、職場環境が悪くなると、最悪の状況になるということです。


日本で働いた事があるドイツ人が、僕が働いていた職場はドイツ人はもっと嫌がってそれを表面にだして仕事をしていた。
日本人は大変でも嫌がっているのを表に出さないし、一生懸命働いているから、働きやすかったという意見もありました。











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