ヨーロッパ〜日本往復日記

2001年から2003年まで二年の世界放浪の旅へ、それからどんどん価値観が変化していく様子をブログに書いています。

日本人がフランスアニメ業界で働くには

フランスのTVアニメでストーリーボーダーをする彼にちょっとした質問をしてみました。

どうしたら日本人がフランスアニメ業界で働けるの?ビザなどは?



まず、直接アニメ会社又はスタジオにメールなどでコンタクトをとること。

数打てば当たるではないですが、オープンマインドなディレクター又は権力のある人が興味を示さないといけません。


フランスのアニメは日本よりも技術が劣るので、日本の技術を知りたいと思っています。





ある韓国人が、フランス語も話せないうちに韓国からフランスへ仕事を探しに
やってきて、彼が以前勤めていた仕事場で働いていたそうです。あまり詳しいことは知らないらしいですが、仕事をしながらフランス語も
学んでいったようです。




まず最初に最低限やりとりができる英語力と、フランスまで来てスタジを回って探す勇気があれば、可能性があります。


ビザを考えるのはその後からでしょうね。



日本のアニメ業界も厳しいでしょうが、フランスも同様です。

私の彼は現在10日契約でストーリーボーダーの仕事をしています。現在2ヶ月を超えて、3回目の10日契約を結びました。。。。。




まずヨーロッパ自体にアニメ業界が少ないこと、現在のフランスのアニメはアメリカでの放映を前提で作られているので
かなり規制があること。

予算が厳しいので、アニメの仕上げは中国か韓国かマレーシアへ、それもフランスとその仕上げの国の間はやりとりをする人が
ディレクターとプロダクションマネージャーくらいのもので、ほとんどノータッチ、どんな仕上がりでアニメーションが帰ってくるかはわかりません。
予算を削るために現地には誰も行かないことが多いのです。


日本は仕上げを外国に出してもきちんと管理をする人を送るようですが、フランスのTVアニメは絵コンテなどの設定を詳細にして
あとは投げ出しです。



ある彼の友人で元ボスの名の知れた実力のある ストーリーボーダーは自分の仕事をするだけで、仕上がった作品は見ないんだそうです。。。。。ええ?  その人の自宅には仕事場があって、ストーリーボードを見せてくれました。かなりシンプルで
的確な指示。あっさりしています。それが能力のあるストーリーボーダーだそうです。


出来上がりを見ないとは相当ガッカリするんだろうねえ。。。

でもそれもどうかと思いますよね。。。。



何度か私の彼の働いたスタジオにお邪魔したことがあるのですが。。。。
初めて訪れたスタジオ、親切にも日本から来たばかりの私に、いろいろ見せてくれました。もうキャラクター設定から背景から物凄く綺麗。

かなりの予算をつぎ込んで組まれたフランスチーム。。。。どんな作品ができるんだろうかとワクワクでした。

が、フランスチームに予算がかかった分、仕上げの予算を削りまくったのか?韓国のスタジオが提示した金額が安すぎて請け負ってくれない。最終的にはすったもんだの末
仕上げはマレーシアへ、現地にも行かず、アニメになって戻ってきた作品が、


がーん。。。。。。



みんなガッカリだったよう。お話もイマイチで、結局人気にはならなかったようです。

あんなに大盛り上りで、子供用のマジカルグッズも作ったのにね〜。


設定は可愛かったのにな〜、フレンチ版マジカルガール。。。



いや〜、本当にデザイナーたちあれじゃあガッカリだね。あんな綺麗な背景設定だっていらなかったじゃん。


その作品をネットで見た私は、えええ??これ日本の80年代前半のTVアニメよりずっとやばいんじゃん。そっか〜、日本のアニメは昔から
相当にレベルが高かったのね。

フランスに来てから、日本のアニメの実力と情熱を知ることとなったのです。


追記2018年6月17日

フランスのアニメーターの彼と付き合って7年近くになる。どんどん業界の内情を知る事となり。。。。
なかなかアコギな部分もあるなあと

http://d.hatena.ne.jp/halloo/20180614