ヨーロッパ〜日本往復日記

2001年から2003年まで二年の世界放浪の旅へ、それからどんどん価値観が変化していく様子をブログに書いています。

彼の誕生日、宗教観とルーツの話

昨日は彼の誕生日で、自宅近くの森でバーベキューをした。


まあ森といっても、大型公園と森の中間ぐらいで、林と言ったほうがいい。

その中で、なんと朝3時ぐらいまで皆と過ごす。ギターリストが二人、パーカショニストが一人。

入れ替わりもあったけど、14人くらい集まり、それぞれに持ち込みを頼んで、のんびり飲んだり食べたり歌ったり。


こうやって緑の中で時間を過ごすのが大好き。



キャンドルを周りに灯して、虫除けのシトロネルのアロマなども焚き、ちょっとしたフェスの夜風にしてみた。


木や小川に囲まれて夜を過ごす、ようやくパリも暖かくなって来てね、今年は安定して暖かくなるまでに時間がかかったな〜。

なので、心身ともにリラックスできた。




スペイン人と南米人、それからレバノン人、フランス人、日本人、タヒチ人、マダガスカル人と中々の多国籍ぶり。

パリならではだね。


皆んなパリの喧騒から逃れ、楽しんでくれた様で良かったな。



私の彼は最近アメリカのドラマヴァイキングにかなり影響され、ヴァイキングのルーツをかなり意識している。

フランスには、ノルマンディー(ノースマン北の人)という地域に入植したヴァイキングからの移住者の血も流れているんだよ。

まあ彼はルーマニアのハーフという事もあり、スカンジナビアなど北欧系よりも、完全に顔はスラブ系なので、私はスラブにもバイキングっぽいトライブの文化があるから

そっちだろうねと言っているんだけど、彼は北欧系ヴァイキングが大好きなんだよ。


森の中で夜中過ごしてね、野生の本能が目を覚ましていくような感覚になるらしい。(笑)


最後は、皆んなをそのヴァイキングの世界に引き込んでいたよ(笑)






彼はフランス人とルーマニア人とのハーフで4歳までルーマニア、4歳からマルセイユで育って、10歳からコルシカ島に引っ越している。

彼自身はあまり自分をフランス人だとは思っていなくてね。


私と一緒になってから、私がお正月は初日の出は必ず見る様にしているのをいつも付いてきては、そういう自然崇拝的なものにとても

引き寄せられていた。


ヨーロッパに来てから感じることは、だいたい現代のヨーロッパ人はほとんどキリスト教を信じていなくて、信じるものが何も無い状態というのは、人間的に不安定に陥りやすいらしい。


私は、旅の中で、自分のルーツの日本とその自然崇拝のアニミズム的な考えが深く自分に染み込んでいるのを感じていて、

まあ、初日の出は必ず拝むし、まあ海とか山とかそういう自然の偉大なものに何気なくお祈りしたりしていてね、そうしているのを

彼は横目で見ていて、彼が真似する様になって来た。


それで、このバイキングシリーズにかなり感化されて、自分のルーツはキリスト教じゃないという事をものすごく

意識しているんだよ。冗談じゃなくてね。(ちなみに彼が生まれた時に洗礼を受けたのはオーソドックスという派のキリスト教




ヨーロッパは、大昔、神話とか自然崇拝とか精霊とかそういう宗教観を持っていたのに、キリスト教が発展しすぎてかなり一掃されちゃってね。(少々残っているのは同じ島国のアイルランドケルトかな、まああそこも経験なクリスチャンだけど、ケルト文化が残っている)




それで、キリスト教の歴史上の罪が明らかにされちゃって、生まれはキリスト教なんだけど、多くの人がキリスト教を信じられない状態でね。

太古の昔からずっと人間が持っている何かを自然発生的に祀るという、昔ながらの宗教観もとうの昔に無くなっちゃっていて、何も信じるものがない、何も祈るものがない現代の人々はなんか不安定な感じなんだ。

祈りの心はあるんだけど、どこに行っていいか分からない不安定さを現代のヨーロッパ人の若者は持っている。

だからあれだけ、深く信じているイスラム教とか脅威に感じたりするんだよね。訳が分からない訳、なんであんなに信じているのかがね。



それで中にはキリスト教として生まれても、コンバート(改宗)してイスラム教になる人もいるんだ。


そういう人には日本のアニミズムを教えてあげたいけど、


もともとイスラムキリスト教は同じルーツを持っているからね、多分理解しやすくて、宗教替えしやすいのかもな。







日本は、仏教が来ても、昔ながらの自然崇拝は無くならなくて融合して行ったのが本当に良かったなあと思うよ。





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