ヨーロッパ〜日本往復日記

2001年から2003年まで二年の世界放浪の旅へ、それからどんどん価値観が変化していく様子をブログに書いています。

タイへの旅2 。タイ人の興味深いオルタナ生活

今回何と5回目のパンガン島、住む人々を知ると面白いなあ〜〜感心するなあ〜〜と思った事があるんですよ。

特にタイ人!


パンガン島は何となく昔私が好きだったベルリンに似ているんですよ。

集まっている外国人たちは。
自分の馴れ親しんだ所から抜け出して、自分の国のシステムから抜け出して、好きなものを追求したり、嫌なものから逃れる為に、どうにかこうにか生活する活路を見出していく。そして同じような境遇の仲間を見つけやすい。やはり仲間がいる居ないとではね。それでそこで数年過ごして、国へ帰ったり、ガッツリそこで根を生やしたりする。

 

 

まあ海外に出るだけじゃ無く、日本国内でも、大都市圏から田舎へ移住し、
同じ境遇の仲間がいると、心を通わすものですね。


 

 

パンガン島には私は住んでいないので、いたって傍観者ですが。







さてさて、今日のタイトルの興味深いタイ人のオルタナ生活。


タイ人も外国人と同様、タイ本土からコパンガン へ出稼ぎにやって来る人が多い。

パンガンに元々住む人は家賃も払わないし、家族全員が個々で稼いで、一緒に生活するので生活が全然違う。



書類関係は外国人とは違いますが、出稼ぎのタイ人はコパンガン ではもちろんそういう頼る人がいない。

 


外国人も含め長く居る人は本気&ある種の技術がないと要られませんから。
めちゃくちゃパンガン島のレストランのレベルは高いし、売っているものだって
すごく面白いし、安いしで実は激戦地区なんですね。それにミャンマーから出稼ぎに来る安い賃金で働く人もいるし、そんな激戦地区の中で、出稼ぎに来たタイ人だって生き残っていかないといけない。先進国から来た人なら国へ帰ってってまた稼いでやってくるって事が出来るけど、タイ人はそれは出来ないんだよ。


 

 

 

 

パンガン島で、私たちが通いつめているあるスコータイからやって来たタイ人夫婦が経営するバーがあります。

レストランとバーとライブ音楽用のステージがあるのですが。

 





まず、この夫婦、奥さんがレストランをほぼ一人で切り盛り。レストランと言っていますが、シンプルなタイ飯の食堂。

旦那さんは、自分の店のステージの音響やパソコン周辺機械系のエンジニア兼キーボードニストでレゲエバンドでもプロとして演奏しています。



本当にこんな事を言っては何ですが、その食堂のタイ料理は基本中の基本でタイ人なら誰でも作れそうなレベル。。。。もうタイ飯に慣れると、あまり美味しいとは言えない。
それからプロのキーボードニスト、やはり音楽だけで食べていくのは大変。夫婦はもう40代だし。子供はデジタルデザインを勉強しているので、これからどんどん学費は高くなるはコンピューター関係でお金はかかるは。

 

 

もう5回も通うと、奥さんが着いたその日から、内情やいろんな問題をとくとくと私に語ってくる。

 

 

中々興味深い話でした。





パンガン島にはプロのタイ人ミュージシャンが結構いる。
それも、タイ本土に家族を残して出稼ぎに来ている。中には子供が三人もいるのに
本土に妻と子供を残し、出稼ぎで演奏をしているプロのミュージシャンも。




まずあるレゲエミュージシャングループ。プロのミュージシャン仲間それぞれバンドを掛け持ちしたり10人ぐらいいる。

その中で、自分のお店をもっている人が4人くらい。自分の仲間内の4件のバーやレストランを順繰り順繰り演奏する。

 

お互いにお互いのお店の店で演奏して、やはり生演奏があると客の入りは増えるのでバーとしての収入は増えるし、ミュージシャンとしても収入になる。

 

だから2度美味しい。友達の店で演奏しても、ちゃんと演奏料をもらえる。


たまに他の関係ない店やイベントからも声がかかってね。
それで、毎日そのレゲエバンドは週6で演奏している。

 

週6で本番の演奏って凄いよね。多分、リハーサルも練習もほとんどしなくて良い感じかもね。でもたまーに練習の様子をfacebookでアップしていたりする。

 

 

実はそのバンドはボブマーレーが中心のレゲエバンドで、ロックは有名な曲がいっぱいあるけど、レゲエって有名曲がボブマーレーばかりだからその十人が十人みんなボブマーレーの曲ばかり演奏している!


たまにフォークやロックの流しのプロのミュージシャンなんかは曲数が多くて、知ってはいるけど、譜面を見たりして弾いているよね。でも、レゲエの有名曲ってほぼボブマーレー。




それでたま〜にバンドのメンバーの持ち歌が一曲ぐらいあって、それを演奏して

またたま〜に超有名なタイのレゲエも2、3曲ぐらい演奏して。



多分レパートリー20曲あるか無いかぐらいで、ほぼ毎日同じ曲ばかり!でもお客はツーリストで毎回違うからそれで良いんだよ。

 

酷い時は、同じ箱の同じ日の夜に2バンド、3時間ずつ。9時から12時、12時から3時まで 2バンドボブマーレーの同じ曲
演奏している!!だって、9時から3時までいる客はあまり居ないからオッケー。



だからそれで良いんだよ〜!


一番集客力がある店、金曜日のライブの日は多分200人は余裕でお客がいる。その中で超常連は50人くらい。仲間に会いに来ているだけだから同じ曲でも関係ないの。

いや〜〜毎日週6日で同じボブマーレーの有名曲を何年も弾いているなんて。。。。。

 

本当に、職人だね!というか、頭いいね。


で、そんな持ち曲20曲ばっかりって、じゃあプロとして実力ないのかってね。


たまにオープンマイクでそのバンドの合間に客が自分の曲を飛び入りで弾いたりすると

ちゃんと合わせられる!それも即興で!

客が自分の持ち曲持ってくるって大体ロックなのではコード進行がある一定の範囲内なので、

 

客がギターで弾いているコードを横目で見て、ベースもギターも即興で合わせられる。


やっぱり、プロなんだ!

 

 

はて、その夫婦の話に戻って

子供の為にコパンガン に来た夫婦。実はこの夫婦は子供が将来英語が話せて、いい仕事に就くようにるよにって、外国人が多く住むコパンガン に来た。


スコータイではジーンズを売っていたって。夜店やマーケットや自分の店で、それであまり上手く行かなくて。もちろんピアノも自分では弾いていたけど、たまにイベントに呼ばれて弾く感じで感じね、結婚式とかさ。


当初、キーボードニストの旦那さんは、サムイ島のホテルやらパンガン島のホテルを巡って一人でピアノ演奏の仕事をしていたんだって。

でも、生活が慣れてくると、サムイ島よりパンガン島の方が自分に合っているって感じて、パンガン島でのみの演奏とある裕福な外国人用のお抱え運転手に数年なったって言っていた。


ある日その運転手をしていた外国人が国へ帰ってしまった時に、収入が激減。

子供が少し大きくなってちょっと楽になった時だった時と重なり、

奥さんがレストランを開く決心をしたそう。


自分たちで土地を見つけ、自分たちで家を建てて、レストランを建てる。

 

まあレストランって言ってもオープンスペースに屋根だけだけど。

 

南国は良いね〜〜。

このキーボードニストの旦那さん、本当になんでもやっちゃう。一昨年はとうとう初めての2階建ての建物をほぼ自分一人で建ててしまった!もちろん骨組みは友達に手伝ってもらってだけど。

たま〜に日本でもフランスでも、素人なのに自分で家を建てちゃうすごい人がいるよね。


このレゲエバンドに、レゲエバーを営業しているベーシスト兼ボーカルがリーダーの発起人がいて。

彼はギターも上手い。昔はカリフォルニアに住んでいた事があるって。

だから英語はかなりブロウクンだけど、雰囲気がある英語話している。


弟もオルタナティブな感じのバーを経営していてディジリドウを演奏していてね。
この弟の方が、音楽的には上で、広い範囲で演奏しているし、私は好きだけど、基本バーの収入で生活していて。

兄のレゲエに徹底している方がプロのミュージシャンとしての収入は上。


 

 

何年もね、ボブマーレーの名曲を毎日、本番で弾いているとね、やっぱり上手いよ。

それで今年は結構タイ本土からもフェスに呼ばれていた。それから他の島からもね!

まあボブマーレー専門だけどね!

 



一家の生活と自分や友達のお店や生活も背負って、仲間でプロのミュージシャンとして

成功しているんだよ!

音楽だけに集中してプロの3バンド掛け持ちとか、色んな規模でもそれぞれお店もやっていて、一人一人がそれぞれ頑張っている。



少しづつだけど、流れに乗っていたら、自分たちでシステムを築いちゃったって事だね。

私はそんなお店全部に行って、同じボブマーレーの曲を聴いていても

まあ、色んな人に出会えるし、その中のギターリストに頼んで自分の曲も歌わしてもらったから、とっても楽しかったよ。