ヨーロッパ〜日本往復日記

2001年から2003年まで二年の世界放浪の旅へ、それからどんどん価値観が変化していく様子をブログに書いています。

原子力会社アレバで抗議行動

今日はフランスの原子力会社アレバへ行き、数日後に起こる日本へのMOX燃料輸送を反対するビラを一人一人、黒塗りの巨大なアレバのビルから出てくる社員に渡した。




何百枚かあったビラが無くなり、脱原発の横断幕の横に立っていると、怪訝そうな顔でアレバの社員は通り過ぎる。が、その広場に響き渡るくらいの大声でボンソワール【こんばんは(良い晩をという意味)】と一人一人目を見て、大きな声で声がけをすると、3分の1ぐらいの反応して、微笑する。中にはこんばんはと返してくれる人も居る。


もちろんアレバの社員が日本人の私がここに居る意味がわかっているので、うつむきつつ、困った様な微笑したり、サバ?(元気?)と返事が帰って来たりする。



ビラを配るだけだと、ほとんど無表情だが、この声がけの挨拶が、効果的なのか、反応がけっこう帰ってくる。

人間的な反応だなと思った。日本だったらこうはいかないだろう。



ある若い社員が、興味半分で私に話しかけて来た。「目的はそれぞれ違うもの」と私に言う。


「もし、フランスが変わったら、世界を変える事できると思うよ」と話すと、目が変わって私の話を良く聞き始めた。日本は危なすぎてMOX燃料はいらないし、フランスも地震はないけど、ラアーグ再処理工場がテロなんかで爆破したら、世界中を汚染してしまう。
アメリカもシェールガス革命で原子力のコスト高から、原発事業を議論する動きが出てきた。

フランスが脱原発に傾いたら、世界を変えると思うよ再度というと、



アレバの若い社員は「本当に世界は変わるかな〜?」と言いながら、なんとなくそうかもと思った様な表情をした。気のせいかもしれないけど、こっちの人は表情に気持ちを良く出すので、なにかしらの反応はあったと思う。




若い人の頭は柔軟だ。すこしでも頭の片隅に残ってくれれば良い。

これだけで、私の今日のミッションは成功したと思った。






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そのときの記事
MOX燃料:仏で積み出しに抗議
毎日新聞 2013年04月16日 10時36分(最終更新 04月16日 11時19分)


フランス北西部シェルブールで、MOX燃料の日本への輸送に抗議する人たち=2013年4月15日午後6時、宮川裕章撮影
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フランス北西部シェルブールで、MOX燃料の日本への輸送に抗議する人たち=2013年4月15日午後6時、宮川裕章撮影
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 【シェルブール(フランス北西部)宮川裕章】フランスで再処理されたウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料が、専用輸送船で福井県高浜町の高浜原発に輸送されるのを前に、積み出し港のある仏北西部シェルブールや、パリのアレバ社前などで、環境保護団体のメンバーなどが抗議活動を行った。MOX燃料は17日未明(日本時間同日午前)ごろから輸送船に積み込まれると予想され、警察当局が警戒態勢を敷いている。

 地元メディアなどによると、シェルブールの約40キロ西方にあるアレバ社ラアーグ核燃料再処理工場に保管されたMOX燃料が、17日未明にトラックなどでシェルブール港に運び込まれるとみられている。実力行使による運送妨害を宣言する団体もあり、港周辺では15日、ヘリコプターが旋回し、警察車両が巡回を続けた。

 15日夕、港付近には環境保護団体グリーンピースや地元の反原発団体、左派政党のメンバーを中心に約50人が集まり、「ストップMOX」と書かれた看板を海に向け掲げて抗議した。日の丸の鉢巻き姿で参加したプール経営、ギ・バステルさん(60)は、1979年に日本から初めて使用済み核燃料が到着した時にも約1万人規模の抗議デモに参加した。「当時はすごい人数だった。だが原子力産業の恩恵を受けるにつれ、住民の反発は弱まった」と振り返る。それでも「原子力、核の危険に国境はない。原発事故と今も闘う日本人を励ましたい」と話した。

 一方、パリ・デファンス地区のアレバ社付近では日本人が抗議のビラを配った。

 ◇グリーンピース・ジャパンが抗議

 MOX燃料の輸送について、グリーンピース・ジャパン(東京都新宿区)は「原発再稼働のめどは立っていない。不要かつ危険な輸送は直ちに中止すべきだ」との声明を出した。