わかものたちへ。永田 浩三
言論の自由って、教室だけで学ぶものではないと思う。
おじさんやおばさんって、別に闘うことが好きでやっているんじゃないよ。安倍さんの悪口も、言いたくて言っているんじゃないよ。
きみたちは、ふだんテレビのニュースだって、新聞だって見なくても、何も困らないと思っているかもしれない。でもね、いま起きていることは、大変なことなんだ。
被害を受けるのは君たちの方。ぼくなんかじゃない。ものが言えない世の中ってほんとうに大変だよ。戦争の時の日本は、まさにそんな時代だったんだ。東欧だって、ロシアだって、たくさんのひとが、お互いに信じられなくなり、恐怖の日々が長く続いた。アメリカだって、そんな時代があったんだ。
世の中って、今より悪くなったり、過去の過ちを繰り返したりしてはいけないって、思う。そんなのって、ばかみたいじゃない。みんなで、知恵をだし、助け合って、少しでもいい世界にしていこう。その方が、ぜったいに楽しいよ。
そんな気持ちで、おじさんやおばさんは、いろんなところに出かけていき、知らないひととつながろうとしている。別に、暇じゃないんだよ。やることはいっぱいある。でもね、いま、秘密保護法以上に大変なことって、そんなにないように思う。
もちろん、ふだんの生活や、身の回りのひとのことは、何より大事だよ。それは間違っていない。だけど、世の中って、みんなが作るものだっていう実感を持って生きることも、面白いと思うよ。
深夜のおじさんのつぶやきを聞いてくれて、ありがとう。おやすみなさい。