ヨーロッパ〜日本往復日記

2001年から2003年まで二年の世界放浪の旅へ、それからどんどん価値観が変化していく様子をブログに書いています。

あべこべに進んでいく世の中

日曜日の午前11時半、彼はまだ寝ています。
布団の中でボーッとしていると、ふっと頭の中に思いついた事があるので書きつづってみたい。

アルボッムレスマナサーナ と言う、スリランカのお坊さんで、在日歴がかなり長く、日本でかなりの仏教本を発行しているお坊さんがいる。

その人の本2008年くらいかな

あべこべ感覚とかなんとか言う本を買ってね。

お釈迦様は世の中はあべこべなんですよと言う。当時、面白そうだなあと思って読んでみても何か心にストンと

落ちては来なかった。

それで、その本を前回日本に帰って本の整理をしてみて、また見つけ。

このタイトル気になるともってきたのでした。まあちょっと読み返してはみても、

何か心にストンとは来なかった。


で、今ふっとああ、人の世の中は全てがあべこべに進んでいくものなのだなあと。

フランスは自由、平等、博愛の国だが、全く正反対の世の中の仕組み。

自由に見せかけておいて、物凄い言論弾圧で、抵抗してくる市民には容赦無く
榴弾を投げる政府。。。。。


平等とも全く言えずに、物凄い分断社会で階級社会だ。。。。フランスで生活すると、すぐこの階級社会ってなんなんでしょうって分かるはず。

それから博愛(友愛)とも全く言えない。この人種差別社会はなんなんでしょうと。
個人が人種差別というよりは、世の中の仕組みが特権階級、上級市民、中級市民、下級市民と分かれている。




私の彼なんか芸術家用の手厚い保険に守られていると、ものすご〜〜いありがたい制度なのだが、
もうその仕事以外何も出来ない。数年前、半年ぐらい新しいプロジェクトが無くて、
仕事がない時、なんか簡単な仕事でもしたら?と言うと、フランスにはそう言う

日本でいうアルバイト的な仕事はないって。それに仕事を変えると、その芸術家用の保険から抜けちゃうから出来ないって。

うお〜〜なんじゃそりゃ。だったらもうそこから抜け出せないって事じゃん!とヤキモキした時があった。




ベルリンにいた時もね、ベルリンは実際に自由で、人は自由を求めやってきて、でも、

鬱に苦しんでいる人が多くて。(特にわざと無職を貫いて、生涯もらえる社会保障で生きている人なんか特に苦しんでいる人が多い)

 

その後日本の田舎を旅して、ガチガチな厳しい人間社会で揉まれてきた人の方がガッツがあってある意味心が自由な人が多いかもって思った。

(視野が広い狭いと心の自由とは関係ない)



ベルリンの自由な学生時代は勉強が忙しくて、尚且ついろんな事にトライできる環境でいいんだけど、それを過ぎると、ベルリンの自由に耐えられなく(私が居た当時ベルリンは20%前後の失業率だったのもあり)地方に引っ越しをして、いわゆるドイツ的なカチッとした世界に戻っていって幸せになるドイツ人を何度もみた。


自由に生きていくには、やっぱり自由で生きていく教育が必要で、自分で決定して自分で行動を起こして、毎日自分で動いていく、
ディシプリン。自分の中の規律が必要。





そう言えば、旅をしている間にも、外からのイメージで、物凄い貧しくて、独裁政権だったり、
政府が汚職でひどい国なんか行くと、

人々はその不自由な中で、自由な心で暮らしている。

伝統的な家族や生活様式が残っていて、お互い助け合って人間らしかったり。





たとえば、コパンガン なんかに行くとね、警察と軍がお互いの権力闘争で、お互いがお互いに睨みを利かせている。
そんな状況で生活するなんて、窮屈なんじゃないの?って思うかな?


でもね、そんな警察と軍の二つの勢力がのさばっている状態が、どっちが片方よりも

良いらしい。タイの警察の汚職、特権乱用とか酷くてね。とパンガン島に十何年も住む日本人が話していていたけど、軍部の権力が高くなってお互いがお互いに牽制しあって、特権乱用が出来なくなって、以前に比べて紳士的でいるって。


で、あそこの王室は、全然なっていなくて世界で一、二を争うお金持ちなんだけどね。

上下水道なんかもあまり発展していないし、もっと公共施設や公共交通機関に費やさないのかね〜〜。と思ってはいても、その発展途上の状態であると、不便だなあ〜って思っていると。


あるパンガン島のタイ家族は、自分の家を日本のように許可申請をせず、勝手に自分で作る事もできていた。

そう言うのが当たり前の世界の人って、あれが禁止されていて出来ないから、しないとか
そう言う自分自身にかける制限が無い感んじで、まあこれやろう!って思って、やる気があれば、どんどん手作りで作っていく。

あるもの、できるもので何とか自分たちでどんどん進めていくと言う。

そのタイ家族の家、行くたびにどんどん敷地内に建物が増えていく、
ここはおじいちゃんの家。ここはゲスト用の家。ここは娘の家。。。。

すごいね〜〜、これを全部自分で作っちゃったんだ!

まじ、すごい。




まあ、その後、その地域が経済発展していくと、取締りが厳しくなるんだけどね。



経済発展していくという、便利で、楽な生活になるという幻想の中で私たちは

自由を失っていくのね。。。。。。


なので、私は気ままに生きていくために、フランス政府からのおこぼれ。

いわゆる社会保障をなるべく受けないで生きていこうと思った次第です。

 

もらったら最後、ここから出られなくなる気がする。

 

(病気になったら病院には行くけど)