私の長年の友達、かれこれ知り合って7年ぐらい、付かず離れず、ある一定の距離を保って、そしてとても
つながりが深い友達がベルリンに居る。
彼はとても興味深い人物なので、彼について書こうと思う。
彼は現在30歳 私が始めて彼にあったときはまだ23歳だった。
その当時は音楽を作っていて、もうすでにベルリン滞在が2年だと言っていた。カリフォルニア州出身。
出会いはハロウィーンパーティー。その時彼は自分の音楽のテープを持っていて聞かせてくれた。初めて聞いた時絶対この人才能ある!って思った。とてもハイクオリティーナものだった。
私は彼の音楽を褒めちぎり、彼もとってもそれが嬉しかったようだ。すぐ友達になった。
その当時かれはほとんどライブはしていない状態だったけど、毎日毎日音楽をパソコンで作っていた。
そして仕事は皿洗い。彼が言うにはカリフォルニアでは生活するために、仕事を週に4日しなくちゃならなくて、
ベルリンは週2,3日働けば、生活できる。その他は音楽に時間が掛けられるから、ベルリンは住みやすいと言っていた。
ある日私は、ず〜っと皿洗いの仕事をしていて辛くないのか聞いてみた。
だって、皿洗いってなにか社会的地位がとても低い仕事で、それを30近くまで続けているのはどう思うのかと率直に聞いてみた。
彼は、私にとって目にうろこの答えを言ってくれた。
「皿洗いはね、お皿を洗っている間に、次の僕の作品はどうしようとかこうしようとか考えられる。とてもクリエイティブな仕事なんだよ。そして、立って体を動かすということは、コンピューターでいつも座っている僕には
とても良い仕事なんだよ。そして僕にとって社会的地位なんて何も気にならないんだよ」
あ〜この人は本物のアーティスト体質なんだな〜〜って。
私が知る限り、この7年間に彼女はたった1人、2年ぐらい続いただろうか。ポーランド人の絶世の美女だった。
やっぱりアーティスト美意識が高いのね〜。
それで彼はよく、物事にのめりこんでいた。のめりこむとその集中力はハンパじゃない。
私が知る彼がのめり込んだ事。
音楽。 光を使った映像。 反ブッシュの政治活動。 ハーバルドラッグ。 瞑想。 中国医学。
彼は、はじめ音楽を作っていたが、数年前止める。その後、光を使ったアナログな装置での映像作品を作り始めた。
ずーっとコンピュータばかりいじっていた反動だろう。それからどんどんアナログ世界へ進んで行き
たどり着いたのは中国医学。今は気孔や マッサージ 中国漢方を専門的に勉強している。
今、彼にその辺の雑草のことを聞いても、どんな効用があるかよく教えてくれる。
そして彼はよく瞑想などもするのだが、よくアメリカに居る友達と瞑想で連絡を取り合うらしい(?)
いろいろ、2人で実験しているらしい。そんな不思議なことをしていても、彼の性格はエキセントリックなことは
なくいつも淡々としている。
とてもいい人なのだが、友人が少ない。あまり他人に心を開かないのかもしれない。
私は彼の数少ない長い友人の一人として、それを誇らしげに思う。
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