ヨーロッパ〜日本往復日記

2001年から2003年まで二年の世界放浪の旅へ、それからどんどん価値観が変化していく様子をブログに書いています。

クラスで人生を学ぶ

今日は風邪を引いて家でのんびり、久しぶりにブログでも書こうかな。

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なんとなく久しぶりにランキング参加してみる。


最近の私の生活。語学学校へ行って、日本語を少々教え、それから少々ボランティア、それから少々三線


パリの生活って言っても、慣れてしまえばあまり東京の生活と変わりないんじゃないかな〜と良く思うこの頃。



なんでパリの生活が東京と一緒なの〜〜っとこのブログを読んでいる人は思うかも知れないけど、住んでみると、
売ってるモノや建物の外観や人種は違えど、生活スタイルの共通点は多い。




最近、語学学校でこんな作文練習をした。


インターネットの人生相談に投稿するというお題。
内容は仮の相談で、現在のパリの生活を象徴するものんだよね。

『パリ郊外に住む者ですが、仕事と電車の通勤時間にを取られ、ただ寝て起きて会社へ行ってまた寝ての繰り返し、
灰色の人生です。通勤時間が無くなれば、自分に時間が使える様になるので、インターネットを使って自宅で仕事ができないかと会社へ相談しようと思います。

皆さんはどう思いますか、アドバイスお願いします。』


これに返事をする作文練習。こういう生活をフランス語で Métro-boulot-dodoというらしい。


みんなの意見もまたマチマチ。あるアフリカから来た写真家の男の子なんか、いかにアフリカの海岸での生活が素晴らしく
そんな仕事止めた方が良いと、本人はシリアスなんだか、なんか的外れな答えなんかもあったり。
子供が居たら家で仕事は出来ないという現実的な答えが多く。


私の答えは、先生がミニマリズムで良いと絶賛。

そして付け足しで、この日本の生活スタイルの本を読んでねと、あるフランス人が日本人と結婚し、自身の生活を書いた愛読書を授業中薦めたり。(なんでも所有物を100個に限定するらしい)
http://www.amazon.fr/Dominique-Loreau/e/B004MU318W


だだ、私的には、日本ではこんな相談の時に良くありがちな、
自分には何が必要で何が必要でないのか見つめる事を言っただけなんだけど。それがフランス人にはミニマルで良いという壷にハマったらしい。というかここにも日本文化ファンが居た。

それで会社へ行く利点と欠点、自分の家で働く利点と欠点を書き出して、何が自分に必要かリストにしてみればという、日本ではありがちな案にクラスメイトからも絶賛され、自分がシステマティックな教育を受けて来たかが良くわかる授業でした。

(クラスメイトはブラジル、キューババングラディシュ、スリランカ、アフリカ、チベット、中国)





最近、この政府からの無償フランス語プログラムがようやく終わった。去年はA2クラスを一ヶ月、今年に入ってB1レベルで、週四回なんと朝9時から夕方の5時までという1ヶ月間の強化スケジュール。
それで先週終了テストに合格しました。会話と聴解だけだったけどね。
B1を勉強したのが足った一ヶ月間。
B1というと私の英語のレベルがB1とB2の間だから、ホントかよ〜緩すぎじゃない?たった1ヶ月だけでそんな上がるわけないと思いはするが、とりあえず証明書はもらっておいた。

前も書いたけど、この政府斡旋のフランス語学校に来ている人種は本当に今まで在った事が無い様な人ばかりで興味深かった。

フランス人配偶者、難民、そしてフランス国籍を取る為に

勉強している人々が居る。



グルジアの活動家でロシアとの戦争では軍人だったという男性。

もう5年以上婚約者と離ればなれで、パリで仕事をし、フランス国籍が取れるまでビザの関係からスリランカへ帰れないというスリランカ男性。

ウクライナ政府に拘束されそうになったのを命からがら逃げて来たという、あのFemen のフランス支部のリーダーなんかも居たり。
https://www.facebook.com/francefemen
(ちなみにクラスメートは右の金髪の女性)



プロの写真家で、アフリカの子供たちのボランティア活動をしている人

みんなかなりモノ静かなんだが、よくよく話すと人生の流れが、普段会う人と全く違う。





例えばチベット人の女性なんかは、すごく厳しい状況で生まれて来て、大変なんだろうと想像するけど、
なんか人懐っこくて、純粋な感じ。実はチベットからインドに渡ってインドで7年、

その間、フランスに難民申請をして受理され、現在パリで約1年半。チベットを出てから両親とは電話で話すだけらしい。


難民申請で400ユーロをフランスから援助されているが、もちろん400ユーロじゃ生活出来ないので、現在ベビーシッターの仕事をしている。


彼女の兄弟姉妹は、アメリカとベルギーに住んでいる。世界に散らざるを得なかったチベット人
人生の悩みのレベルが違うし、この子の心の闇の部分なんて知る由もないけど、

この子の芯の強さを感じる。




このクラスメートとはたった一ヶ月一緒だっただけだけど、なにか人生を学んだ気がする。



は〜これで、学校が一段落付いたので、来週から生徒集めに精を出すか〜。







フランス国籍申請とは:フランスに5年住み続け、フランス語力B1が有れば、誰でも国籍申請が出来る。(犯罪歴が無ければ)
特に難民指定の人は一年目から

かなり外国人に国籍を渡す制度が緩い。






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