ヨーロッパ〜日本往復日記

2001年から2003年まで二年の世界放浪の旅へ、それからどんどん価値観が変化していく様子をブログに書いています。

最近、居心地がいい。

またこのネタ。

以前住んでいた地域は11区。パリに慣れた身としては結構住みやすい地域なんだけど、初めてて足を踏み入れた時はここはゲットーか?って。笑

バスティーユとナションの間でね。東の中心でそんなに悪くない地域なんだけども。


23平米家賃700ユーロ(日本円で85000円〜95000円くらい)っていう、かなりパリの中では安い部屋。
かなり住環境が悪くかったんだよ。一階の日が全く入らない部屋、1階で日が入らないってパリのアパートでは当たり前。

長くパリに住んでいると感覚が麻痺するのか、たまに11区に足を踏み入れると、いやあ〜〜そんなに悪くないじゃんって。

でも当時はね、本当に酷いところだなあってつくづく思っていてね、それで、近所の猫が癒し。
毎日うちに出入りしてくれていて、あの猫に本当に救われたな〜。それから
近所のお肉屋さんが唯一昔ながらの人情味のある店で、その人にも救われた。

今考えてみると、その最悪な住環境のアパートにも良い点はあって、どんなに騒音を出しても、楽器を引いても、カラオケしても、オッケー!
周囲が階段2つに囲まれていて、隣に誰も住んでいないという。それから上の人もいなかったし、本当に友達を呼んでどんちゃん騒ぎするのには最高だった。


今の家は、本当に友達呼んで楽器弾くのとかすごい躊躇うくらい、近所の人たちが音出しにうるさい。



でも当時は特にまだベルリンの思い出を引きずっていてね。

まあベルリンが特別過ぎたんだよね、要するに。
2000年代初頭の刺激的なベルリンを経験してしまった私にとって、
パリはただのいわゆる昔の栄光をしょった観光地
というか、いわゆる西側諸国のありきたりな首都なんだって思ってた。若者は消費文化の真っ只中で、今でもかつて芸術の都と歌われたパリはもう昔の話だって、思いっきり見下していたというか。

なんでそんなにパリが好きなのって???馬鹿にしていた感じ?とにかく沖縄からパリに移住したっていうのがダメだったね。

嫌いというか、彼に対する抵抗だったとしか言いようが無い。。。





今は慣れてきて、まあこの街はこの街で良いところは有って、私に取って仕事をする街かな?


大聖堂やルーブル美術館や超高級ブティック、ムーランルージュミシュラン星付きのレストランなんか日常生活には関係ないからね。

美しいオスマンスタイルのアパートにも住んでないしね。






仕事の量はやっぱり、ロンドン、パリはダントツ。

中都市程度の


ベルリンやバルセロナストックホルムブリュッセルやアムスの方が住環境はずっと良い。いやビジネスと考えると規模が全く違うよね。








最近はフランスがテロの標的になっているけど、日常生活ではそんなにいつも気にしているわけではないしねえ。

まあ、住めば都という事で、とにかく少しづつ居心地が良くなっていることは確か。



パリの住みやすいポイント

1、アジア系のお店の充実度、日本食を作る材料は中国系韓国系のスーパーで比較的安く手に入る。

外食で、やはりアジア飯が比較的安くて美味しい。

住む身にとっては、やっぱり料理はアジア系の方が断然いい。




2、ようやくトイレがちょっとだけリノベされてきた。

パリに来てトイレのヤバさは先進国中サイテーのレベルだったけど、それを認識したのか
最近改善中。


3、パリの二つの森と言われる巨大な公園の存在と点在する美しい大型公園
やっぱりここまで人口密度が高くて大気汚染が酷いと、公園があるだけでホッとする。



4、セーヌ川やカナルサンマルタン周辺はリラックスできる。
ボートのレストラン、クラブ、バー、などを筆頭に、川周辺には遊び場が沢山。



5、探せばほぼタダ同然で大人の音楽が聴ける。
バーやクラブ兼バー入場料取られないところもたくさんある。


6、ベルリンよりも日が射す。

いや〜、これはねベルリン大好きの私でもあの暗さには参った。パリの天気だって悪名高いけど、
ベルリンに比べればずっとマシだよ。


7、海外航空券が比較的安く手に入る。
去年もタイ行きが500ユーロ。日本もANAで600ユーロ未満。モロッコだって往復100ユーロだったしさ。ベルリンだって、格安で100ユーロ以下で行ける。いろんな地域へかなり安く行ける。
やっぱりヨーロッパの中心地でヴァカンスの国だけある。



8、みんな仕事で忙しいので時間を守る人が多い。
時間厳守の世界トップの日本と比較したらダメだよ。パリの人はやっぱり大都会の忙しい中で慣れているのか
比較的時間を守る。2時間とか遅れないからねー。来れないとちゃんと比較的早い段階で連絡もしてくれるしさ。
南米の人なんか3時間、4時間遅れとか、その後に来れないという連絡とかね。ありえない次元。
イタリア人の2時間遅れが可愛く感じるよ。



9、スイーツの美味しさ。やっぱりスイーツの本場


10、トラム(路面電車)の存在。
地下鉄が臭くてねえ、菌が蔓延しているせいか良く病気うつされるし。。。
パリをぐるっと巡っているトラムは便利だなー。
ベルリンも旧東側にしかないけど、トラムは本当に好き。




11、パリは狭いのでかなりの範囲を散歩できる。そして比較的安全。
もちろん女性の夜一人歩きは推奨しないけど、週末になると、夜プラプラ歩いて散歩がてら友達とおしゃべりしている。




12、ちゃんと仕事しないと物価の高いパリでは生きていけないせいか、コモンセンスが私の理解の範囲内。(私の仕事は個人で教えているだけなので、会社の組織はわからないよ)

パリの郊外でRER線を使う人はストとか大変らしいけどね。地下鉄やトラムの範囲内に住んでいれば、
気にならない。というかドイツでも工事で電車がよく止まっていたし。
客商売の無愛想さだって、ベルリンもかなり酷かったし。

まあ日本人が驚くデモだってドイツの方がずっとずっと激しかったからね〜。まあそれでドイツ人はみんなの力で街や国を守ってるからね。
そういうのが効かない一極集中の伝統的な政治体制の日本とフランスは似ているって思う。
フランス人もデモするけど、ドイツの方がそれが政治的に効果が出ていると思うよ。

アーティストだって、失業者だって、ある程度仕事をちゃんとしないと失業者手当がもらえないから、
みんな仕事しているし。

ベルリンはなんちゃってアーティストが多くて、それに失業手当も
かなり安いけど永久にもらえてね、日本では考えられないくらい自堕落に生きている人も多かった。


13、パリには日本文化を深く理解している人が多いので、日本人には優しく接してくれる。
あるアラブ系の酔っ払いがお前中国人か〜といちゃもん付けてきてね、日本人だよと言ったら
周りにいた人が助けてくれたよ。ベルリンだったらもっと他人の問題には関わらない主義だから
そういうの助けてくれない気がする。フランス人は基本ラテン系なのでその辺優しいのかな。
ゲルマン民族系とラテン系の差を最近ひしひしと感じるよ。






ゲルマンも違う意味で優しいけど、もっと他人と自分が離れている気がするからね。
個人主義はずっとゲルマンの方が上。その辺がついていけなかったからなー。


もちろんフランス人も日本人に比べれば、社会に属する人間としては個人主義だけどさ、

恋人、友人、家族の範囲で考えたら、大して個人主義じゃないって思う。
やっぱりラテン系は家族は大切にする文化だから。


ゲルマンは恋人どうしでもでも下手したら家族間にも個人主義がまかり通っているからね。