ヨーロッパ〜日本往復日記

2001年から2003年まで二年の世界放浪の旅へ、それからどんどん価値観が変化していく様子をブログに書いています。

ズルズルと8ヶ月にも及んだベルリン滞在の思い出

福島原発まだ放射能汚染は止まらず、放射能汚染水も一ヶ月前の250倍らしいですが、とりあえず原子炉が爆破する大事故になる可能性は大分下がり、
多少安心できる時期になったらしいです。


一時期はかなり手広くネットで調べていましたが、今私はもっぱらこの3つのHPを中心にチェックしています。



http://atmc.jp
http://wetter.tagesspiegel.de/japanwetter
http://takedanet.com/

はい今回は原発の話は置いといて、読者のためにベルリンの話でも書きましょうかね。

はい始まり始まり〜〜〜〜。




これは去年もベルリン旅行後に書いたのですが、ベルリンのいままでの自由な雰囲気が、再開発の下で、本当にどんどん急速に変化していっています。



皆さんご存知とは思いますが、ベルリンは壁が崩壊されてからずっと建設ラッシュです。なぜ私がこんなに変ったー変ったーと叫んでいるかというと、今までは公共の建物が主、今は商業的建物の建設なんです。


そして最近ひどいのはは大型ホテルの建設ラッシュです。


今ベルリンにはからどんどん旅行者が来ています。ほんとビックリするぐらい。
今のベルリンの収入の12%は観光です。NYが8%。(ドイツ語の語学学校の授業で話題になりました)
東京は1%(うろ覚え)ぐらいらしいです

アートやクラブカルチャーや
大都市にしては自然に囲まれ、物価が安い、そんな評判に引き寄せられ来る人々。
が、今までベルリンの文化を支えてきたそういう自由な空間が無くなって、ホテルや新しいショッピングビルが建てられる。

なんか本末転倒ですよね、その自由な空間で生まれた文化を求めてやってきた旅行者のためにその空間をつぶしながら作られていくって。








そしてそこに住む一部の市民は歯止めの掛からない、再開発に何とかして食い止めるように、デモを行っています。

現在進められている大規模再開発は、ベルリンには大きな川がいくつも流れているのですが、いままでその周辺は木々が生え、広々とした空き地が多くのこされていました。その川周辺全体を新しいビルやホテルを建設しようと、いままで
使っていた小さい店やクラブなんかが立ち退きにあっています。

伝説のクラブBar 25  2004年辺りの創立から通ったところです。 

そして立ち退きにより消えた後


日本での感覚で云うと、どうして再開発がいけないの?使っていない土地ならいいんじゃん?とか雇用も増えるしとか思うでしょうが、ここではもちろんそんな風に思う人も居ますが、ベルリンが好きで住んでいる人たちは違います。

自分の居住空間に緑や空き地があるって本当に生活が豊かになる。

お金、お金にまどわされないスローライフとでもいいましょうか、ベルリンはもともと都会でありながらアーティスティックなスローライフが味わえる特別なところだったのです。

それがどんどんつぶされ、普通の都会に変っていってしまう。
都会なのにキツネがすんでいた緑豊かな空き地。子供たちの遊び場さえ巨大な再開発に組み込まれ。夜な夜な繰り広げられていた手作り感覚のアーティストから直に感じられた音楽シーンが、場所を取られ消え、商業的なお金を儲けるクラブへと変化していいく。




時代の流れだからしょうがないとならないのが、ベルリンが培ってきた
反骨精神のようなものがデモに現れるのです。


皆さんラブパレードは知っていますよね、毎年100万人を集めたテクノイベント。
そのオーガナイザーがこの メガシュプレーといわれる大規模再開発に反対するデモをこの夏、6月くらいに企画するようです。
http://www.megaspree.de/

目標はラブパレードと同じ100万人。
このメガシュプレーの情報は私の友人でベルリンオープンチャンネルで市民活動のニュース番組を作っている友人から聞きました。

本当に成功することを願っています。あののんびりした川の周りがコンクリで埋め尽くされるなんて最悪ですから。


去年のメガシュプレーのデモの様子を写した番組に、私が帰国前に日本語をつけて録音したので、後2ヶ月後ぐらいにUPできると思います。




今回の福島原発に触発され、3月に起こったベルリンの原発反対デモに25万人が参加しました。


しょうがないじゃダメなんですよ。そんな事をこのデモが教えてくれます。

その後、ドイツは原発縮小へと再び進み始めました。



その昔、日本が原発を始めるときに、市民による大規模な反対デモがありましたが、
アメリカからのプロパガンダ、多額を投資した原発安全キャンペーンに
すっかり洗脳されて、原発が始まりました。


今はインターネット時代、そんな裏の思惑がかすかながら表に出るようになりました。
今年起こったエジプトの革命はネットでの呼びかけから始まったのは記憶に新しい。




福島原発後、今まで政治に興味が無かった人たちも巻き込み、どんどん日本の政治の隠蔽体質が明らかにされていますね。

ドイツにおける1968年の学生運動も、それまで隠されていた戦時中に行われたナチスの非道が明らになり、学生がどんどん運動に加わっていきました。


福島原発の事を一人一人が、自分の身近な問題だと受け止めることが出来れば、

これをきっかけに、インターネット世代が日本の隠蔽体質を少しづつ変えていくことになるでしょう。